補助金の基準

先日、新たな住宅補助金の発表がありましたが皆様ご存じですか?

国が行う『子育てグリーン住宅支援事業』という名称で、今年の11/22以降着工の建物が対象のようです。

新築とリフォームの両方に利用できる補助金でありますが、ここでは新築について触れてみたいと思います。

※概要は、国土交通省が発表する以下リンクをご覧ください

子育てグリーン住宅支援事業の概要

先ず、対象世帯ですが、今回は“すべての世帯”と“子育て世帯等”があります。

前回の『子育てエコホーム支援事業』は、“子育て世帯等”が対象でしたので、対象外となる世帯もあり公平性に欠けるように感じておりました。

しかし、今回は“すべての世帯”でも利用できる枠があるので、そこは素直に良かったと思います。

そもそも、全体的な着工数が減少している中で、補助金を経済対策として行っているのであれば、幅広く多くの方が利用出来ないと意味無いとは思います。

そして、肝心な中身ですが、“すべての世帯”で利用できるのが、『GX志向型住宅』という枠で補助額160万円と、“子育て世帯等”で利用できるのが、『長期優良住宅』と『ZEH水準住宅』で、それぞれ100万円(80万円)、60万円(40万円)になります。

“子育て世帯等”で利用できる2つの枠は、建物性能でいいますと、前回までの内容を引き継いでいる感じで、断熱等級は5のままです。

一方、“すべての世帯”で利用できる『GX志向型住宅』は、断熱等級が6になるのと、一定水準のエネルギー消費量削減と、再生可能エネルギー(太陽光発電システム搭載等)を含むエネルギー消費量削減の基準が定められています。

国が行う補助金で、ようやく断熱等級6という基準がでてきました。これが出てきたという事は、断熱等級5での補助金は今後無くなっていくと考えられますので、世間の流れでも断熱等級6が標準的にはなるでしょう。

数年前までの断熱性能の進み具合では、もっと時間がかかるようなイメージではありましたが、今までよりは、ちょっと加速しそうな雰囲気です。

ただ、以前からお伝えしていますように断熱等級6の性能は、断熱等級5を少し強化することで出来てしまう比較的簡単な内容であることに変わりはございませんので、これから新築される方は、断熱等級6で十分であるとは思わずに、断熱等級7を目指して建てて頂ければと願います。

あと、断熱性能だけではなく、気密性能も併せて、しっかりとご検討ください。

蘆塚

2024.12