窓リフォームは有効か?
もう、既に2月末です。本当に2月はあっという間に過ぎていきますね。
さて、今回は前回からの流れで、断熱・気密性能が足りていない建物でありがちなことを書いていきます。
前回にも書いておりますが、エネルギー料金高騰によって、お家の断熱強化に対して興味を持ち断熱リフォーム工事を検討する方が増えております。断熱リフォーム自体は、適切に行えば、非常にメリットが得られると思います。
そのメリットとは、エネルギー使用量の削減による光熱費対策と環境負荷低減、快適な温熱環境を得られるなどで、逆にデメリットは考えにくいです。
ただ、デメリットと言えるかどうか分かりませんが、費用がかかるという点が、最大の障害となっていることは間違いないです。
そこで、誰もが考える事として、できるだけ費用を抑えて断熱効果を得られる方法はないだろうか?ということです。
そして、最初に思いつくリフォーム内容が窓性能を強化する窓リフォームとなります。
現在、リフォーム内容として窓の断熱性強化は、ここ数年でかなり広まり人気が高まっております。その中でも比較的簡単なのが、内窓の設置になります。
既設の窓の室内側に、もう1つ窓を設置する訳ですから当然窓周りの断熱性は良くなります。
恐らく、分譲マンションのように窓方向や数に限りがあり、かつRC造で気密性能が確保されて、上下階や左右に隣接住戸がある状況であれば、その効果は分かりやすいかと思います。
しかし、一戸建て住宅の場合で、もともとの建物の断熱・気密性能が低い場合には、窓周りの冷気(冬場の場合)こそ抑えられても、根本的に温熱環境が変化するというまでは無理であると考えます。何故なら、天井、壁、床といったあらゆる部分から冷気は入ってくるからです。
ですので、本来は窓を強化するのであれば、天井、壁、床といった躯体も同時に強化しなければ、大きな効果は得られません。
現在では、窓の断熱リフォーム等に国から補助金がでるケースがあるので、リフォームの業者さんなんかは、簡単に済ませられる窓リフォームを勧めて来ると思いますが、実はもう少し慎重に考えていく必要があるかもしれません。
後から悔やまれることがないように、先ずは、基本的な部分を冷静に分析して、それから結論を出すという方が良いのではないでしょうか。
ご参考お願い致します。
蘆塚
2023.02