準防火地域の窓

人口の多い都会は住居などの建物も当然多く密集する為、延焼を防ぐ目的で防火地域、準防火地域といった一定の防火性が建物に求められるエリアがあります。

その際に窓や玄関ドアといった外に接する開口部は、国交省の定めた防火認定を取得した製品であるか、又は防火シャッターの設置をしないといけません。

シャッターに関しては見た目の好き嫌いや使い勝手上の都合もあり、シャッターを出来るだけ設置したくない方も多く、窓の認定品を選択するケースは少なくありません。

実は、この認定品のハードルが結構高いらしく、認定を取得している製品の選択肢は狭いのが現状です。特に高気密高断熱住宅に必要不可欠なトリプルガラスの窓については本当にわずかで、樹脂の場合はエクセルシャノンやYKKapの商品がありますが、木製になるとなかなか無いのです。

そんな中、あしづかホームでも京都の準防火地域で建築されるお客様とご縁を頂く事になりました。そのお客様のご要望は木製窓!

あしづかホームが普段採用しているスウェーデンウィンドウでも昨年までは認定品がございましたが、実はその商品が部材調達等の兼合いで認定取得が難しくなりラインナップから消えてしまったのです。

そこで木製トリプルでの新たな認定品を探していたところスウェーデン規格の窓を日本国内で製作しているメーカーと出会う事ができました。

NORD(ノルド)という北海道にある会社で、もうかれこれ30年ほど前から高性能な窓に特化して取り組まれているそうです。

スウェーデン規格という事で、普段使用しているスウェーデンウィンドウともサイズ、操作性が近い事で非常に扱い易く、又、堅牢なフレーム造りに安心感があります。

大手サッシメーカーでもトリプルガラスの高性能窓において、採算面の都合から防火認定を取得するのに二の足を踏んでいる中、決して大手とは言えないメーカーが高性能に拘り防火認定品までもラインナップしている事に対して、素直にその姿勢を見習いたいと思いました。

蘆塚

2020.05