気密部材(気密テープ)
気密処理を行う中で幾つかの部材を使用しますが、過去に様々なものを試した結果、今現在使っているものを紹介していきます。
先ずは、「気密テープ」です。気密テープに求めるものは、粘着力とその粘着の持続性です。
通常気密テープは気密シートの接合部に貼ることが多いのですが、断熱材は柱等のサイズ通りの製品をしていても結構な密度がある為にサイズ以上に膨れる事が多いです。
その為、粘着力が弱いと直ぐに弾かれてめくれてしまいます。
気密部材の中でも気密テープに関しては、恐らく一番様々なものを試していて現在に至っております。
その中で、ダントツの一位がイゾベールのKB1です。(画像)
KB1は紙ベースのテープで裏紙が付いているため施工性が良いです。よくあるアクリル系だと、どうしてもカットする際に手にくっついたりするのですが、そういう事になりにくいです。
あとは、何といっても粘着力があり、その粘着が持続します。
一般的に国産で販売されているテープの殆どは、正直なところ何れも粘着力が、あまり強くありません。施工したての頃はしっかりと付いているように見えても、翌日には浮いているとかめくれているという事は、よくある話で、それが数十年大丈夫なのかと考えると疑問を持ってしまいます。
テープだけに頼らず胴縁(木桟)で押えていれば、まだ安心はできますが、全てのテープ箇所を胴縁で押えるような事は考えにくいのと、胴縁で押える施工をされない現場であれば尚更重要になってきます。
ただし、KB1は国産品と比べると値段は高いです。国産品が定価で1本あたり1,000円前後に対して、KB1は5,000円程と約5倍します。
確かにコストアップということでいえば、あまり良い事ではないかもしれませんが、粘着力があまり良くない商品とKB1では、使用する量に変化がでてきます。
粘着力があまり良く無いテープを施工する場合は、どうしてもめくれる心配をして同じ個所に重ねてテープを貼るという事と、後日めくれているのを気付いて増し貼りをするという事が結構な割合であります。その為、テープの使用量が大幅に多くなります。
そういう事を踏まえるとKB1使用の場合でも必ずしもコストアップは5倍という事にはならないです。又、長期的に考えてテープがめくれて気密が当初よりも悪くなっていれば、そもそもコスト云々という問題ではなくなります。
たかが気密テープと思われるかもしれませんが、されど気密テープでもありますので、ぜひ間違いない製品をお選びください。
蘆塚
2022.10