気密測定器

早くも3月になっておりますね。

今回は気密測定器について書かせて頂きます。

あしづかホームではエコハウスを手掛けさせて頂くようになってから、新築する全ての建物で気密測定を行っております。

これは性能を確認する為には必須になり、高気密高断熱住宅(エコハウス)を謳うのであれば測定を行うのは当たり前の事になります。

その気密測定を行う際に絶対必要なものが画像にある気密測定器です。実はこの機械ですが、今までは、ほぼ1社が1つのモデルを独占的な感じで販売されておられて、私も他の機械を殆ど見たことがなかったです。(過去に別メーカーの年代物を1度見ました)

その為、何処のビルダーさんでも測定風景は殆ど同じようなものになっております。

そして、その機械自体の能力がどうなのか?など疑問に思うことも無く「こういうものなんだ」と思いながら毎度こなしておりました。

しかし、あしづかホームでも数を重ねていく中で、気密に対する技術の向上がありC値が、どんどんと良くなっていき気密測定が簡単に出来なくなっていきました。

と言いますのも、この気密測定器はC値=0.2位までしか測定できる能力が無くて、それよりも良い気密の場合は通常の測定ではエラーとなってまともに測れません。1回の測定でも、何度も何度もトライして、数時間かけてやっと“まぐれで測定できました”みたいな感じで結果が判り、とりあえず測れて良かったという事の繰り返しでした。

しかも、せっかく隙間がなく丁寧に施工されているのに、その隙間が少ないが故に通気量の少なさから測定が困難となり、通気量を得るために測定器周りの養生にわざわざ穴を開けなければいけない始末で、ホントに何してる事やら...という状況でした。

一昔前であれば、全体的にC値=0.2を下回る建物が未だ少なかったのだろうと想像しますが、現在では関西エリアでも凄く珍しいものでは無くなっていて、あしづかホーム同様に測定器に対して不足を感じているビルダーさんもおられると思います。

そして、気密測定を行うたびに色々な工夫をしてどうしたら測定できるか?という本来では考える必要の無い事までして、この問題はどうにもならないのかな?といつも考えておりました。

そうこうしているうちに昨年あたりから、新たな測定器が他メーカーから販売されているという情報がチラホラ入るようになりました。最初は、「どうせ同じような物だろう?」と全然興味が湧きませんでしたが、依然として測定は毎度困難を極めておりましたので、その興味が湧かなかった新しい機械について、一度販売元へ問合せをする事にしました。

そして、お話を伺うと私の思いもよらない内容でして、何とその新しい機械ではC値=0.1程度まで測定ができるように設計されているという事で、又、機械のレンタルも可能という事が分かり「次回は絶対にこの機械で測定しよう!」という思いになり、そして先日初めて試みる事ができました。

次回に、その時の様子を書かせて頂きますので宜しくお願い致します。

蘆塚

2021.03