気密測定
さて、今回は気密測定について書かせて頂きます。近年、日本の住宅でも気密測定を行う新築現場が大分増えたように思います。
あしづかホームが初めて気密測定を行った約10年前は、周りで気密測定をしているといった情報は殆どありませんでしたが、最近では、あちらこちらで気密測定を行っている話は聞きます。
それぐらい数は増えてきています。しかし、それでも全体からしますと、まだまだ低い割合であると思われます。
それでは、そもそも、気密測定は何のために行うのか?
この答えは簡単で、気密性能は現場実測を行わなければ性能値が分からないからです。ですので、“高気密高断熱”を謳う建物であれば、本来は気密測定を行わないと、その証明はできないはずです。
でも、日本では法的に気密についての基準がありませんので、その辺りが凄く曖昧で、仮にC値が2.0であっても“高気密高断熱”と謳って問題が無いのが現状です。
ただ、既に様々な情報が拾える時代ですので、世間一般的にC値について最低限0.5位は無いといけないという認識かと思います。
何かこういうところが、今の日本の政治と同じ様な感じで、市民の声が反映されていないですね。
来年4月からは、断熱性能(UA値)については、内容はさておき、ようやく法的最低基準ができます。断熱性能と気密性能は、どちらが欠けてもいけません。
両方を一緒に進めていかなければいけなくて、気密についても並行して基準をつくるべきと考えております。
とりあえずは、C値が1.0でもいいので早期に基準をつくって欲しいですね。結局、基準が無いままであれば、それを良い事にグレーな“高気密高断熱”が更に建っていく訳です。
そのことで不利を受けるのは最終的にエンドユーザーの皆さんとなりますから、そうはならない為に基準つくりは不可欠であります。
あとは、エンドユーザーの皆さんが住宅建築について少しでもお調べ頂けたら正しい答えは見つかると思いますので、気密や断熱といった事に興味を持って頂きお家づくりを進めて頂ければありがたいです。
次回に、もう少し気密測定の話題を書かせて頂きますので宜しくお願い致します。
蘆塚
2024.05