気密は長期的にキープしたい
前回、気密シートの必要性を少し書かせて頂きましたが、今回はもう少し気密シートについて書いていきます。
気密シートが必要なワケを2点あげておりましたが、もう1点大切な理由がありました。
それは、気密は新築時にだけ良ければいいというものではなくて何十年と生活する建物ですから長期的に確保できるようにしておきたいという事です。
一戸建てを建築するうえで気密処理する箇所というのは非常に多くあります。
屋根(天井)、壁の断熱材が施される面はもちろんですが、基礎断熱の場合は土台周辺や配管周り、又、開口部の接点等色々と気を遣います。
そういう部分の殆どは建物が完成した後には隠れてしまい、万が一に不具合があっても将来的に修復するのは相当難しい作業になります。
と、なりますと隠れる前の施工中にどれだけ将来的なリスクを回避しておくかという事が大切になります。
その隠れた箇所の大部分を占めるのが屋根(天井)や壁の断熱材が施された部分になり確実な方法で気密処理をしなければなりません。
その確実な方法こそが気密シートを使用する施工方法になると思われます。気密シートの施工は手間と時間が掛かり、しかも後から隠れる場所で地味な作業の為に職人さんからすると“出来る事ならやりたくない”が本音かもしれません。
しかし、その作業によって長期的な性能がキープ出来るのであればやらない理由が無いと思います。
その気密シートの施工も、ちょっとしたことで、より長期的に安心できるようになりますので、あしづかホームでは、以下の点にも気を遣っております。
・気密テープは粘着性が高いものを
気密テープにも様々なメーカーと種類があります。当然、価格もピンキリとなります。あまり使用したことが無いと、どうしてもコスト優先で安価なものを選びがちですが、そこが大きな落とし穴になります。安価なものは粘着性が悪いケースが多くて、工事中にめくれてしまうこともあります。長期的な事を考えると少々コストがかかっても粘着性が高いものを選択したいです。
・木の桟で押える
気密テープで貼り合わす事も大切ですが、出来る事なら更に木の桟で押えてシート同士の接合部分をしっかりとしておきたいです。
木の桟を施工する事は、シートを抑える効果以外にも配線スペースが確保出来たり、完成後に押しピンやビス、釘等でシートに穴を開けてしまうリスクも回避できて良い事が多いです。
今回の内容は以前にもご紹介した事はありますが、初めて読まれる方もおられると思い書かせて頂きました。
どうかお家づくりをされるうえで少しでも参考になればと思います。
蘆塚
2021.07