新築を建てる時の地方自治体の補助金

春らしい爽やかな季節になりましたね。

前回の続きで、新築を建てる時の補助金についてです。前回は、国は行う補助金のご紹介でしたが、実は、都道府県などが行う断熱に係わる補助金もございます。

しかし、実施している自治体は、まだまだ少数派ですので、そのエリアにお住まいの方は非常にラッキーかと思います。

それでは、どのような補助金があるかといいますと、内容を見ていて本気度が伝わってくるのが、長野県と鳥取県の二県です。

まず、長野県ですが、信州健康ゼロエネ住宅助成金/長野県 (nagano.lg.jp) というものがございまして、金額は最大で200万円受けられます。そして肝心な中身ですが、外皮の最低基準が設けられているだけではなく、推奨基準、先導基準と3段階の基準が設けられ、その選択によっても補助金額は変わってきます。

また、耐震性(等級2必須)や、何らかの再生可能エネルギー設備の使用も必要とされ、国の補助金からすると、凄く時代に沿ったものであると思えます。

何といっても、外皮性能の基準が3段階あって、上を目指すほど補助金額が上がっていくところが、利用者からすると嬉しいですね。

そして次に、鳥取県です。こちらは、とっとり健康省エネ住宅/とりネット/鳥取県公式サイト (tottori.lg.jp) というネーミングでされています。

こちらの内容も基本的な考えは長野県と近い感じです。補助金額は最大200万円で、外皮に必要な性能も同じく3段階ございます。ただし、こちらには気密に関する必須基準も設けられておりまして、最低C値が1.0です。この気密の基準があることが非常に良いですね。

このことによって、エリア内のビルダーは、かなり施工精度が上がっていくのではないでしょうか?

外皮性能についても長野県同様にグレードが上がるにつれて補助金額も上がりますので、ここも同様に良い点ですし、そもそも、世界基準をかなり意識して制度をつくられたようです。

今回、ご紹介しました二つの県の新築補助金ですが、断熱性能のことは、もちろんですが、ともに耐震性、地域産材の事、更には地元ビルダーでないと工事が出来ないなど、非常に地域の住まい手や、業者にとってメリットが大きな制度であると思います。

鳥取県の場合は、地元金融機関とも連携があり住宅ローンの利子も低く出来るようなことも盛りこまれていますし、本当に利用者のことをよく考えてくれています。

どうか、こういう制度がもっと全国に広がって、滋賀県でも始まってくれたら非常に嬉しく思います。

本来は国が、これ位の補助金額や基準を設けてやってくれれば良いのですが、本当に思うようにはやってくれません。

ここは、各地方自治体に地域の人々が喜ぶ政策を期待しますので宜しくお願い致します。

蘆塚

2024.04