断熱材への意識の変化

最近、断熱材などについて世間の関心に変化が出てきているように思います。

住宅ビルダーの中で、今までなら“ローコストしか興味が無い”と思っていた会社であったり、“エコハウスの事など取り上げない”と思っていた雑誌であったりが関心を示すようになってきてまして、結構「あれっ」となることがちょこちょこ出てきました。

今まで省エネ建築やエコハウスに対して批判的であり消極的であったカテゴリーの方たちの中で、そのような動きになってきているのは非常に喜ばしい事です。

特に断熱材に関しての意識が少し変わってきている感じを受けておりまして、今までなら、これから高性能住宅に取り組もうしているビルダーさんは、とにかくいかに近道を探し、今とあまり変化をさせないで済む方法をと模索されていたように思うのですが、最近は、少々遠回りして今よりも手間が掛かり難しくなっても、確実に身になる方法を選択肢に入れて検討するようになってきている気がします。

これには、様々な要因があるのでしょうが、一つにはエンドユーザーの方々が、正しい情報を得られているケースが増えて、ビルダー側が今までのようにその場しのぎでの考え方が通用しなくなってきており、今後は確実な方向性を示して進むべきという判断があるのでないでしょうか。

これまで、断熱材や気密処理について興味が無くても、“正しく知ろうと”意識が変わった時に色々と調べると思います。そして、幾つかの答えを見つけて、その答えの中には「矛盾を感じる方法と」、「すんなり受け入れられる方法」があったりします。

その「すんなり受け入れられる方法」で、私の場合は“裸のグラスウール”という物にあたると思いますが、それが人によっては“ロックウール”かもしれないですし“ウッドファイバー”なのかもしれません。

ただ共通して言えることは、正確な施工が可能な材料です。これに関しては、知れば知るほど、正確に施工出来ないものは排除されていきます。

情報量が増えている現代で、逆に何が正しいかが分かりにくい事も度々あるかもしれません。しかし、それは物事を簡単に済ませようとするから余計な情報まで拾っているだけで、真面目に向きあっていれば、選択肢は自ずと絞られるのではないかと思います。

蘆塚

2021.04