断熱・気密を真面目にするのが一番
今回も断熱・気密について書かせて頂きます。
快適性や省エネ性が優れた住宅というものを目指すときに「断熱・気密」は欠かせないものであります。
しかし、住宅建築に係わる業務(設計・施工)を行う際に前もって「断熱・気密」について専門的な勉強を行ったり、又は、講習を受ける義務等は現在のルールではございません。
あくまでも、たまたま何かをきっかけに興味を持った者が任意に勉強をするだけで、特に興味を持たなかった人たちは、まず専門的な勉強をしていないと思います。
でも、これが住宅建築業界の現状でありますので、このあたりの意識やルールを変えていかない限りは、しっかりとした「断熱・気密」の住宅が出来ていかないわけです。
多分、「断熱・気密」にさほど興味がない人たちからすると、断熱材の施工や気密処理というものは面倒でやりたくない事の一つなのかもしれません。
ですから、出来るだけ手間のかからない施工方法で、極力コストもかからないような材料の量で済ませようとし、それをあたかもコスパが良いと消費者の方々に説明するというタチの悪い方へと向いていくのだと思います。
しかし、そのような事は当然ですが、ただのその場しのぎになるだけで、何の解決にもなりません。
快適性に優れ、省エネ性に優れた住宅を造るのであれば、先ずは基本である“断熱材を丁寧に必要量施工する”、“気密処理を間違いなく行う”この二つが出来ていなければ何もはじまらないのではないでしょうか?
ここが出来ていないのに、換気システムの熱交換率がどうとか、エアコンの方式がどうとか、正直なところどうでもいいと思います。
とにかく、住宅建築に係わる業務を行うには「断熱・気密」についての正しい知識を身につける事が1番大事で、何らかのルールがないといけない時期にあると考えますが皆さんはどう思われますか?
蘆塚
2022.06