換気が適切に行える環境づくり

連日、暑さが厳しいですね。

コロナウイルスも第7波ということですが、ニュース記事などでは感染経路は空気感染が最も多く、室内においては換気の徹底をと提言されておりますね。

そのことにより学校等の施設には補助金を出して換気設備の工事を行うとするようです。

多くの子供さんなどが利用する学校等の施設は、感染リスクが高いと思われますから当然の考えであるといえます。

しかし、いつもこういう時に違和感を拭えないのは、換気扇を設置すれば済む問題なのか?という事なんです。

換気扇を運転して、室内の空気がどのように動いて実際に換気されているのか?といことをもっと真面目に考えなければ、せっかく換気扇を設置してもあまり意味をなさないケースも出てくるからです。

そもそも、しっかりと気密がとれていない建物の場合は、換気扇を運転しても近くの隙間からの空気の流れになる“ショートサーキット”という現象になってしまい部屋全体が上手く換気出来ていません。

その辺りを理解せずに換気扇を設置していても、感染リスクは下がらずに無駄となってしまう可能性が大いにあります。

特に学校などは古い建物が多いので、気密レベルは低いと考えられます。もっと本質をついた対策をしていかなければ本当に勿体ない事です。

既存建物では恐らく断熱性も十分には無いでしょうから快適な環境やエネルギー面の事を考慮しても、もはや断熱・気密改修といったことは国を挙げて積極的に行っていく必要がでてくるのではないでしょうか。

そのことによって初めて換気扇を設置した効果があらわれる訳です。

ヨーロッパでは以前から行われている断熱・気密改修ですが、日本は完全に後れをとっております。

早くこういうところに関心を持って頂いて、当たり前の認識になって欲しいですね。

蘆塚

2022.07