建物の坪単価

もうすぐGWを控え、既に梅雨のような天気になってきておりますが、今年はどのような天候になっていくのでしょうか?

さて、今回のテーマですが、“建物の坪単価”について書かせて頂きます。

お家を検討中のお客様から、よくある質問のひとつに「坪単価いくらぐらいですか?」があります。

この“坪単価”という言葉ですが、実は非常に曖昧なんですね。お客様が、この言葉を使われるのには理由があって、ハウスメーカー、分譲住宅、ローコスト住宅を手掛ける多くの会社は標準仕様というものを決めて、出来るだけ簡単にお家を販売するシステムになっているために明細の見積が無く、見積方法は単純に建物面積×坪単価というどんぶり勘定が長年当たり前とされてきております。

その為、お客様からすると建築業界は“坪単価”というワードを使用することが当たり前で、何処の会社でも、その簡単な見積方法をとっている認識なのかと思います。

“坪単価”で価格を決めると確かに販売する方は楽です。入社したての社員や、あまり知識のないスタッフでも簡単に見積出来ます。

しかし、購入側からすると“何に一体いくらかかっていて、何がどこまで含まれている?”みたいな感じになっていくようです。

その“坪単価”ですが、何を含む含まないについて建築業界としては一切のルールはございません。

したがって、会社によって含まれている内容が異なり例えば以下のような感じになります。

・A社 建物本体のみ

・B社 建物本体・外部給排水工事

・C社 建物本体・外部給排水工事・建築諸経費・設計費用

といった具合で、結構な違いがでてきます。そもそも、建物本体の価格には何が含まれる?とか、建築諸経費とは?みたいに疑問に思う事が多々でてきますし、細かい事を言えば照明器具やカーテン類は入るのか?設計費用と申請費用は異なる事か?など本当に様々な要素があり、お客様も各社の金額を理解するのにかなりの労力を使い同時に神経を削っていることかと思います。

こういう状況ですと、仮にA社とC社が最終的にかかる費用が全く同じだとしても、最初に「坪単価いくらですか?」の質問に対しても答えの金額が随分変わってしまいます。

最初の坪単価だけを聞いていると、誰でも建物本体だけの価格を言っているA社が安いと感じA社で話を進めたくなります。

でも、最終的にはC社と同じ金額である...今の例え話を同額としましたが、もしかしたらC社の方が高額な事さえあり得ます。

このように“坪単価”というワードは、分かりやすいようで実は慎重に聞かなくてはいけない厄介なものなのです。

今回は、話を分かりやすくする為に、工務店や設計事務所のケースは省いておりますが、工務店や設計事務所に依頼されるケースは、又、内容が異なります。

あしづかホームの場合は工務店であり設計事務所でもありますので、見積の仕方は明細での方式になり、各項目の明細をださせて頂く感じです。

次回は、あえて「あしづかホームの坪単価」について書かせて頂きますので、次回も宜しくお願い致します。

蘆塚

2022.04