廃棄物の問題(設備機器)

紅葉も進み秋が深まってきましたね。

さて、前回に続き廃棄物の事を書かせて頂きます。

あしづかホームでは、受注の大半を新築住宅が占めておりますが、リフォーム工事も少しさせて頂いております。

リフォーム工事の場合は、依頼される内容が様々となりますが、基本的には何かが具合悪くなって、それを取り替えるという事がきっかけになるケースが多いです。

その取り替えるものは設備類が中心で、キッチン、浴室、洗面台、便器などになります。

その中で一番取替サイクルが早いのが便器です。正確にはウォシュレットや暖房機能のある便座です。

昔の便器は、ウォシュレットや暖房機能などは付いておらず、恐らく取替頻度は低かったのかと思われます。

しかし、2000年以降でしょうか?タンクレス便器の普及とともに便器と便座が一体型となる商品が主流となってきました。

見た目のスッキリさと、ダイレクトに水が流れる構造からタンク付タイプよりも節水という事で、人気が高いようです。

しかし、最大の欠点は、ウォシュレット等の機能部は家電同様に10年程度で故障する可能性があり、故障した場合でメーカーの修理部品保有期間を超えていると、機能部だけではなく便器ごと新しい製品へ取替するしか選択肢が無いという事です。

大体の場合、便器そのものは全然問題なく使用できる状態ですから、処分する際に非常に勿体ない気持ちになります。処分する側は正直、罪悪感しかありません。

機能部の新しい部品さえあれば修理で全く問題なく使用できるものを何故処分しないといけないのか???本当に疑問です。

今、世界中でエコな取り組みが行われており、日本でも大きな企業・メーカーほどイメージアップの為にSDGsやサスティナブルというワードを使います。

当然、便器を製造販売している会社もそれを謳っていますので、そこは言葉だけではなく、本当の意味でサスティナブルな考えで製品と向き合って頂きたいです。

便器に限らずキッチンや浴室、洗面台などの設備機器はメーカー側からすると部品保有期間を超えると「新しい製品へ」というスタンスなのかもしれませんが、そもそもその考え方から改めていかないとダメなのでしょうね。

日本の場合は、全体的に古いものを維持していく事に対して行政からの支援もなく、むしろ厳しく扱われることの方が多いように思います。

せめて、使用済み製品の回収ぐらいは行いやすい環境が出来ていくと良いのですが...

新しいものを販売する事も必要ではありますが、これからの時代は販売後の商品維持や回収というものをビジネスとして考えていかなければ世界からは取り残されてしまうと思いますし、行政もそれをサポートする仕組みをつくって欲しいです。

蘆塚

2022.11

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