充実したユーティリティスペース
最近では共働き世帯の増加やウィズコロナという事も関係するかもしれませんが、ライフスタイルの変化に伴って、一昔前に比べると住宅の間取りにおいての考え方に少し違いがでてきております。
その為なのか前回に書かせて頂いた通り住宅に対する要望は以前よりも増しており、エコハウス(高気密高断熱住宅)であるという事が、これからの時代に対して様々な可能性を秘めているように思います。
先ずエコハウスであるメリットをあげると数多くございますが、やはり1番のメリットとなると「冬寒く無く、夏暑くなく、どの部屋でも温度差が無い」ということではないでしょうか。
そのことによって、空間づくりの手法も変化し、家事のしやすさ、暮らしやすさというものがより充実してきたように感じます。
その最近の空間づくりで採用されるケースが非常に高いのが“充実したユーティリティスペース”です。
以前ならばユーティリティスペースという場所はあまり充実させるという印象が無く、どちらかといえば「最小限で良いか」みたいな感じで、呼ばれ方も「洗面所」や「脱衣室」という事が多かったです。
広さも大体1坪(2帖)程度で、その中に洗面台と洗濯機が置かれてました。
しかし、今やその空間が1.5坪(3帖)から2坪(4帖)は当たり前で、中には2.5坪(5帖)から3坪(6帖)とられるケースも少なくはありません。
空間が広がった事によって何が変わったかといいますと、主には以下の3つです。
・室内物干しスペースをつくる
・下着、タオル類の収納棚を設置
・洗面台のカウンターを大きく(2人並んで使用できる)
エコハウスの安定した環境によって、室内で洗濯物が干せて乾かすことが出来るというのが非常に大きいのかなと思いますが、それによって「洗濯する場所」、「洗濯物を干す場所」、「洗濯物を収納する場所」を一緒に出来て作業性が大幅にUPしますので、それが大きなメリットになります。
又、空間に余裕が生まれれば洗面台の大型化にも繋がり、洗面台周辺の収納方法や動線にいい影響をもたらすようになっていると思います。
あと、これに関連するもので、お家の間取りによっては、WICもユーティリティスペースに直結させるケースもございますし、換気システムをユーティリティスペースに設置するタイプ、又、ユーティリティスペースと浴室を2Fに設置するタイプなどなど、ユーティリティのスペースだけでも、そのご家族にあった様々なパターンが生まれています。
これから新築される方は是非様々なパターンを妄想して計画してみて下さい。
蘆塚
2021.09