パッシブハウスジャパンの全国大会

3月も後半にさしかかり、急に春がやってきましたね。

今月前半は、あしづかホームも加盟しているパッシブハウスジャパンの全国大会というイベントが東京で行われ、私も参加してまいりました。今回は、そのことについて書かせていただきます。

先ず、パッシブハウスジャパンとは、何を行っている団体なのかと言いますと、ざっくりですが、名前の通り、ドイツにあるパッシブハウス研究所が定めるパッシブハウス基準の建物を普及させる団体で、日本においての認定機関であります。

ただし、パッシブハウス認定を受ける際にビルダーが必ずパッシブハウスジャパンに加盟している必要があるかと云うと、決してそうでは無くて、加盟していなくても認定を受ける事は可能です。

では、何故、パッシブハウス認定の実績があるビルダーの殆どが加盟しているのか?といいますと、認定を受けるという事に対して、非常に多くの知識が必要となるのと、技術面についても、これまでの日本の住宅づくりと比較して、より高度なものが求められるため、団体に加盟して会員の皆さんと情報の共有を行ったり、ドイツなどヨーロッパ諸国の最新の技術や建材、機器等の情報を得るため、又、認定についての、より確かな情報を常に確認しておく必要があるからだと思われます。弊社の場合は、間違いなくそうです。

そのパッシブハウスジャパンの全国大会ですが、一体どういう内容で行われているのか?今年のプログラムをいくつか紹介させて頂きます。

・エコハウスアワードの表彰式

会員による実例のコンテストになります。このコンテストのエントリー基準は、恐らく日本国内で最もハードルが高いと思います。

何のハードルが高いのかといいますと、もちろん性能面においてです。エントリーできるカテゴリーは一応以下の3つがあります。

「パッシブハウス」、「ローエナジービルディング」、「エナフィット」。いずれもドイツのパッシブハウス研究所認定基準に即したものであり、実際に認定を受けているか、認定申請予定である建物に限られます。更には、1年間の消費エネルギーの実測も必要であり必然的にHEMS設置や消費エネルギーを計る為の環境が求められます。

このように、消費エネルギーというものに対して、とても真面目に向きあった内容でありますので、見た目がつまらない建物ばかりが登場してくるのかと思いがちですが、性能面で綿密な計画をする設計者や施工者は、意匠やレイアウトに対してもユニークな発想を持つ方が多いみたいで、純粋に建物としても魅力のあるものばかりです。

因みに今回の大賞は2組選出されて、新潟県の“長岡パッシブハウス”と長野県の“追分宿・平屋のパッシブハウス”でした。

このエコハウスアワードは、パッシブハウスジャパンの内々で行っている事ですが、内容が濃くて面白いので、もっと世間に公表してほしいコンテストのひとつです。

次回も、もう少しパッシブハウスジャパンの全国大会の事を書かせて頂きますので宜しくお願い致します。

蘆塚

2025.03