パッシブハウスご存じですか?

ぼちぼちと梅雨が近づいてまいりました。しばらく鬱陶しい時期にはなりそうですね。

さて、今回はパッシブハウスの事を書かせて頂きます。

あしづかホームでは、パッシブハウス認定を受けた建物を過去に2棟建てさせて頂きました。

そもそもパッシブハウスについては、何の事かご存じない方もおられると思いますので、簡単に説明します。

パッシブハウスとは、ドイツのパッシブハウス研究所が定めた世界的にも厳しいといわれる基準をクリアし、尚且つ、パッシブハウス研究所で認定を受けた建物のことです。

その基準とは、具体的にいいますと、年間暖房需要15kwh/㎡以下(世界共通)・年間冷房需要22kwh/㎡以下(滋賀県の場合)というものです。

初めて耳にされる方にとっては、「何の事やら?」という値ですよね。これをもう少し想像しやすい指標で説明しますと、断熱性能を示すUA値では等級7の0.26を上回る断熱性能が必要となる事が多く、気密を示すC値では最低0.2以下が求められます。

また、それに加えて南側からの日射取得が一定量必要で、時期によっては、その日射を遮るもの、又、優れたパフォーマスの換気システム導入、エネルギー効率の良い設備機器を使用するなど綿密な設計、そして精度の高い施工が必要とされる建物であります。

正直なところ、現在の日本の建物とは比較できないぐらい性能が高く、エネルギー消費が低く、そして快適性も高いです。

そのパッシブハウスですが、日本全国には2024年時点で100棟以上建っておりますが、ビルダーでも、その内容について正しく知る人が少ないせいなのか、パッシブハウスには全然届かない性能の建物であっても〇〇パッシブハウスと堂々と謳っているものを結構見かけます。

また、その間違ったパッシブハウスのことが正しいものだと思いこまれている一般のお客様もおられるようですので、本当にパッシブハウスを建てたいと思われている方は、そのあたりをしっかりと確認してください。

少なくとも、窓にペアガラスを使用したり、UA値が0.4以上ある建物、又、気密測定を行っていない建物でパッシブハウスはあり得ませんのでご注意ください。

蘆塚

2024.06