エコハウスを建築して10年
今年は、あしづかホームがエコハウスの建築を始めて10年となります。
2015年2月に弊社の社屋とコンセプトハウスの2棟を竣工しました。それが、あしづかホームとして初めて建築したエコハウス(高気密高断熱)の建物となります。
今となっては、あっという間の10年間でありますが、当時は10年後の住宅業界がどのようななっているかは見当もつきませんでした。
ただ、その当時はエコハウスというものは、今とは違い全く認知されていなくて、その内容を説明するのに苦労をしました。それは、一般のお客様だけではなくて、建築業界の方たちにもです。
特に関西は“断熱不毛の地”と言われておりまして、社屋とコンセプトハウスの計画段階で、同業者や建材メーカーの人に、計画しているスペックの話などをすると、その多くの反応は、「関西では必要ないですよ」とか「そんなスペックでは誰も建てません」などという感じで、まともな会話にはなりませんでした。
しかし、私の頭の中では、住み心地の良さや環境負荷低減など良い事しかないという確信があったのと、関西以外の各地で、既に私が目指す性能(今でいう断熱等級7、C値0.5以下)の建物を造っておられる会社もあったので、関西が後れを取っているのを強く感じており“やらない理由ばかり並べてくる関西の建築業界を変えてやる”というぐらいの意気込みで挑んでいました。
そして、2棟の建築を実際に進めていくわけですが、正直なところ施工について判らない事も多く、試行錯誤しながら、時には私よりも先に取組まれている別エリアの業者さんに教えて頂いたりして、何とか完成に辿り着けた思い出があります。
そして、現在(2025年)は、当時からどれぐらい変わったかといいますと、エコハウスや高気密高断熱といった言葉は、だいぶ一般化したと思いますし、実際に全体的な建物性能も上がっています。
これは、本当に時代の流れとしか言いようがありません。ただ、伸びしろは、まだまだ多く残っており、これからの10年は加速して更に全体の性能は上がっていくと思います。
それでも関西エリアは、未だ他のエリアよりは進み具合が、どうも遅いように感じられます。
関西エリアの場合は、行政で力を入れていると思われる自治体の情報は、あまり聞きませんので、是非、関西の自治体は、何処でも良いので、先ず何か一手を打ってほしいところです。
特に今年は、大阪万博も行われる事ですから、将来振り返った時に、あの年から関西も飛躍的に変わったなと思ってもらいたいですね。
蘆塚
2025.01