エアコン1台でホントに大丈夫?
前回に続きエアコンの事を書いていきます。
過去にも同じような事は度々書かせていただいておりますが、新しいお客様にお会いすると、「ホントにエアコン1台で大丈夫ですか?」という内容の質問を受けることがあります。
考えてみると、そういう質問がでることは、ある意味自然なことで、エコハウスで暮らしてみないと分からない事は色々とあると思います。
その質問をされているお客様は、そもそも“エアコン1台で過ごす建物”をご覧になられた事がないから、あしづかホームへ相談にお越し頂いている訳ですからね。
そういう私も高性能エコハウスを知るまでは、まさにそのうちの1人でした。
従来の日本の住宅では、各部屋に壁掛けエアコン1台あるのが当たり前で、場合によってはLDKなどの広い部屋では2台あっても不思議では無かったです。
それが普通と思い、何十年も過ごしていると、1つの家に対してエアコン1台は、非常に違和感ありますよね。そんなこと信用出来ないとなってもおかしくないです。
しかし、人って環境が変わると過去の事を忘れていくみたいで、現在の私の場合は、1つの家に対して何台もエアコンの室外機が置いてある光景をみると、「なんて無駄な事を...」というふうに見え方が変わってしまいました。
高性能エコハウスで暮らす方たちも以前よりは大分増えてきまして、その殆どの人には、私と同じように映っているのではないでしょうか。
あと、10年ぐらいすると、そういう感覚がもっと当たり前に広まっているのかなと想像します。
ただし、その“エアコン1台の家”も注意して頂きたい事はあります。
本当にエアコンが1台で大丈夫な建物には、それなりの理由がございまして、先ず断熱・気密性能がしっかりと確保されている躯体である事が絶対条件となります。そこを疎かにしてしまうと、思い通りの空調計画は決してできません。
最近では、少々躯体性能を落としてもエアコン1台で大丈夫かな?みたいな事もチラホラ耳にしますが、結果的には上手くいかないでしょう。
良好な温熱環境をキープすることは、細かいことを一つ一つ押えていって、初めてかなう事でありますので、先ずは良い躯体をつくるビルダーと出会うようにしてください。
蘆塚
2023.06