2025年はどういう一年になるでしょうか?

2025年になり早くも9日が過ぎてしまいましたが、皆様、本年もどうぞ宜しくお願い致します。

今週は全国的に寒波が来るという事で雪の影響など気になるところであります。

さて、2025年ですが、建築業界ではいくつかルールが変わる事があり、将来振り返った時に節目となっている年であるかもしれません。

身近なところで言いますと、住宅の建築に関してルールが変わるものが2つございます。

1つ目は構造の問題です。これまで、木造住宅(一定規模)につきましては、新築工事の場合に、構造計算を行わないで申請する4号特例(4号建築物)というものがありました。しかし、それが見直されて4月より新2号建築物という申請に移行されます。

今まで構造計算で申請していた場合には特に大きな問題ではありません。ルールを定める側としては、本来、全ての建物を構造計算で申請することを基本としているのですが、住宅規模のものには緩和措置がなされていて、今回、その緩和基準を見直したという事であります。

日本は地震被害が多い国でありますので、ゆくゆくは、この新たな緩和措置もなくなっていくのかもしれませんね。

2つ目は、住宅の省エネ基準についてです。こちらにつきましては、今更感が非常に強いのですが、日本の国として、ようやく4月より省エネ基準の義務ができます。

と、いいましても義務基準の内容は、断熱等級4(UA値0.87)というもので、すごく後手を踏んだものであり、直ぐにでも見直して欲しいレベルです。

昨年にも少し触れましたが、既に市場は等級5(UA値0.6)が一般化しており、更には今年からの新築住宅に対する補助金で一番高額な枠は、等級6(UA値0.46)を条件としています。

したがって、等級4の義務というものは、現状、あまり意味をなさないのかもしれませんし、補助金の高額枠が等級6となった事で、エンドユーザーの皆様の意識も等級6を基本と捉える方も増えると思いますので、等級6までの普及は、義務化とは関係なくある程度進みそうです。

今後は、等級7への進め方と、気密の義務化というものが、本当に必要なところでありまして、そこが一番進みにくい部分であり、時間がかかるのかもしれません。

しかし、本来、その時間がかかると思われる期間が無い方が良いと思うのが私の本音であります。

最終的には等級7と気密の義務というものは、避けては通れないと考えておりますので、ここに行き着くまでの過渡期となる時期に新築した方は、結果として中途半端な性能の建物を所有してしまう事になり、後悔する可能性が出てくる訳ですから、そういう事が起こらない為にも、これから新築される方には、初めからしっかりとした性能のものを建てて長く使用するという考えで進めて頂きたいと願います。

それでは、また、新たな一年をマイペースに精一杯頑張っていきたいと思います。

蘆塚

2025.01