気密測定は正直

爽やかだと思っていた5月ですが、夏みたいな日があれば、肌寒い日もあったりとなかなか安定しませんね。

今回は気密測定について書いていきます。

あしづかホームでは、新築住宅の工事の際に必ず気密測定を行っております。その理由は何故かといいますと、既に皆様もご存じのように気密性能は測定しないと分からないからです。

では、何の為に気密測定で気密性能を確認するのか?それは、一言でいいますと住宅の住み心地を大きく左右する性能であるからなのですが、その大切な項目が日本の住宅基準からは、長年、無視されています。近年、ようやくエンドユーザー様にも、その言葉が知れるようになり、ビルダー側も意識しだしてきてはおりますが、肝心な基準を定める行政側からは、未だ一切の決まり事がありません。

断熱性能につきましては、ホントにゆっくりではありますが、一応、基準が出来てきてはいます。(2025年からの義務化基準はめちゃめちゃ緩いです)

なので、尚更、同時に気密についても義務化の基準を設けていかなければならないはずですが、何故かそこが放置されていて、このままで良いのかなと疑問になります。

多分、気密性能が義務化になると、都合の悪いビルダーや団体があるから、なかなかそういう事は、進まないでいるのでしょうけど、もう、このアホみたいな慣習に付き合う必要な無いと思います。間違いなく気密性能は必要であり、断熱性能とセットで考えて下さい。

又、気密性能は一般的にC値というもので表現します。それは、現場測定でしか確認できませんので、必ず一棟ごとに測定が必要となるわけです。

たまに、「この仕様で建てるとC値〇〇です」みたいな事をいっているビルダーもあるようですが、そんな事は決してありません。

住宅造りは、プレハブ系であっても必ず現場での組み立てでありますから、どのような現場でも様々な作業箇所があり、携わる人も異なりますので精度は一定ではありません。ましてや、木造等で全てを現場で組み上げていく場合は、尚更、納まり箇所は多種多様になりますので、仕様が同じであるという理由で、気密性能の精度が同じであることはあり得ませんから、現場測定を行い確認します。

現場で作業するのは人ですから、ミスをすることもありますし、間違った認識で作業する可能性もあります。

万が一にミスなどがあっても、気密測定を行う事で、その事は必ず数値で正直に現れます。そして漏気箇所が発見でき是正することも可能です。

そういう事でありますので、気密測定を行わずして「大体、〇〇です」は、あり得ない話です。

尚、C値の基準としましては、最低限クリアしたいのは0.5かなと思います。できれば、パッシブハウス基準である漏気回数0.6以下(C値で例えるとおよそ0.2程度)がクリアできれば良いですね。

住宅造りには欠かせない要素がいくつもありますが、気密性能もその一つでありますから、これからお家づくりをされる皆様は妥協無く検討されることをお勧めいたします。

蘆塚

2023.05

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