断熱性能が注目されてきました
例年よりも比較的暖かい冬ですが、今週から、いよいよ寒波襲来で寒くなるようですね。
その寒さに対して、なかなか対策がなされていない日本の住宅ですが、最近立て続けにTV番組で、その辺りについて取り上げられていました。
先ずは、「ガイアの夜明け」 2023年1月13日放送 寒い冬を乗り越える!~最新版・省エネ生活術~|ガイアの夜明け : テレビ東京 (tv-tokyo.co.jp) では、パッシブハウスが最先端のエコハウスという内容で登場していました。
パッシブハウスジャパンの森代表が過去に手掛けた事例や、現在工事中の自邸、又、これから始まる改修プロジェクトの事など、断熱性能や気密性能の大切さを伝える内容で、関心を持たれる方も多かったのではないでしょうか。
日本ではパッシブハウスというワードをご存じない方が、まだまだ多くおられると思いますので、ヨーロッパを中心に造られている真の高性能住宅がどういうものであるかという事が少しでも分っていただけたのではないでしょうか。
続いては、「クローズアップ現代」 家が寒くて危険?「冬の室温&死亡増加率」全国マップ – クローズアップ現代 – NHK でも同様に、寒すぎる日本の住宅というような内容で、寒さによって起こる健康被害や死亡率の関係を各都道府県や地域別のデータをもとに紹介していました。
そのデータの中で、断熱性能の大切さが非常に分かりやすいものとして、都道府県ごとの冬場の死亡率がでており、全国で一番寒い北海道が最も死亡率が低く、次いで青森という内容でありました。この結果を見ると寒い地域の方が何故良いの?と疑問に思われるかもしれません。
しかし、その理由はどういう事かといいますと、寒いエリアほど住宅の断熱・気密性能に対して以前から意識が高く、既にしっかりと性能を確保した造りになっているため建物内でのヒートショックが起こりにくいという事です。
なんとなく寒いエリアの方が死亡率は高いのかな?と思ってしまいますが、そもそもの寒さ対策が異なる訳ですね。
逆に死亡率が高いのは、比較的暖かい地域が多くて、断熱気密に対する意識が低いために、冬は寒さを我慢するといった感覚が習慣になっているのでしょう。
その為、建物内での温度差が大きくヒートショックに繋がりやすいとされています。
この2つの番組で紹介された内容は、限られた放送時間内で、どこまで一般の方たちに伝わっているのか分かりませんが、今までであれば、断熱性能や気密性能の大切さをTVで紹介するような事は殆ど無かったので、時代の変化を感じます。
やはり、TV等メディアの影響力は、いまだにかなり大きいと思われますので、先ずは基本的な情報が紹介されることは非常に有意義であります。
蘆塚
2023.01