春の過ごし方 再生エネルギー編
今回は太陽光発電についてのお話です。
あしづかホームでは以前から現時点においての基本的なスタンスとして、太陽光発電をお勧めしておりません。しかし、弊社コンセプトハウスについては実験的な意味合いで4.88kwのみ設置致しておりプラスエナジーハウスになります。
“プラスエナジーハウス”とは、太陽光発電でつくられたエネルギーが、使用するエネルギー(電気、ガス)よりも上回るという建物で、5kw以下の太陽光発電では、そうそう簡単に出来るものではございません。建築する前は、正直なところ「本当に実現できるかな?」と半信半疑でしたが、いざ蓋を開けると実際にプラスエナジーとなりました。
ただし、そうなるには巷でいわれているZEH基準では、全然無理なお話で、外皮性能(断熱)では、ZEH基準の倍以上必要で、気密性能もC値=0.5は最低必要です。※ZEHで気密の基準はございません。
結局のところ、外皮や気密といった躯体性能がしっかりしていないと、本当のゼロエネルギーやプラスエナジーにはならないのです。
と、前置きが長くなりましたが、この太陽光発電は3月から5月にかけての春頃が年間を通して一番働いてくれます。3月は、まだ暖房を使用する為に「特をした感」が薄いですが、冷暖房を使用しない4月、5月は、「電気使用量は少なく、発電量は多い」で、凄く嬉しい気分です。
以下、昨年3月~5月の値ですので、参考までにご覧下さい。
・3月 電気使用量367kwh 発電量650.3kwh
・4月 電気使用量138.3kwh 発電量647kwh
・5月 電気使用量134.2kwh 発電量632.5kwh
このように、4月と5月はかなりの貯金が出来るわけですが、ここで問題が...
現在は、電力会社の買取制度があり、困りはしないのですが、買取制度が無くなってしまえば、どうなるのでしょう?
“蓄電池を買って貯める?”
“誰かに売る?”
私には、この2つぐらいしか思い浮かびませんが、蓄電池の場合は、4月・5月に限ると使用する電気より発電量が1日平均4.5倍ほどあり、いずれにせよ余りまくってしまいます。
誰かに売るというのは、現時点では、法的なルールや実際の環境が整っておらず、どうにもなりません...
そうなのです!今の日本では、今後のビジョンが未だ出来ておらず、このまま買取制度が無くなったりしたら、発電難民がメチャクチャ増えてしまいそうです。
どうか、そうならないように出来るだけ早期に国・自治体・電力会社が今後の方向性を明確に示してエネルギー問題に向き合って頂きたいです。これには、私たちを含めた一般市民も、しっかりと関心を持って正しい考えを身に付けていかなければならないと思います。
太陽光発電やZEH制度の全てを否定するつもりはございませんが、それより前にすべき事があるのも確かです。
蘆塚
2019.03